忍者ブログ

旅は道連れ シーン2

2.
日が暮れる頃には、やっと平原を抜けることができた。
――ここは港街、シュトラセラト。
私は幼い頃、今は亡き父に連れられて一度だけこの街へ来たことがある。
高級住宅街が並ぶキラキラしたこの港街は、ずっと私の憧れだった。
あの煙草の人には助けてもらいはしたけど、今はここに一人で来ている。
「街の中心地はたしか、こっちだったかな…」
私の故郷はガリムトという名の小さな農村だ。
村は本当に良い人たちばかりで、私は、母をはじめ色んな村の人たちの愛情を受けて育った。
でも私には、何故だか分からないけど、いつか旅に出なくてはいけない気がしていた。
母には「あの人の血を引いてるからかしら…」と頭を抱えられたが、私にはその気持ちを抑えることができなかった。
――17歳の誕生日。
ちょうど今朝、私は母と村のみんなに、必ず戻るからと伝え旅立った。
だけど、あんな怪物がいるのは完全に計算外だった。
村と港街を繋ぐミルトリムの道は、ウルフやトレントといった弱いモンスターしかいないはずだった。
今日、あの人に助けてもらわなかったら、私は今ここにいないだろう…。
しばらく思いにふけっていると、いつしか街の中心部まで来ていた。
シュトラセラトの中心地には、酒場「ブルースビストロ」がある。
港ならではの海鮮を使ったメニューも多数あり、食堂としても人気が高い。
「お腹すいた…。」
とりあえず入って、何か食べよう…。
私は酒場のドアを開けた。
落ち着いた雰囲気の店内に、心地よく響く歌声。
ここも、どこか懐かしい。
「あっ!!」
私は思わず声をあげた。
そこには、昼間私を助けてくれた男がいたのだ。
「あなたは、今日の…!」
私は思わず駆け寄った。
だが…。
「んんん~??? 何だおめぇはあ???」
片手には酒瓶。その男は、見事に出来上がっていた…。
「うっ…お酒くさい…。」
私は思わず肘で自分の顔を塞いだ。
すると男の隣から声がした。
「あら、君は…格好から察するに冒険家さん? にしてはかわいいなぁ。」
見ると、背が小さく愛らしい瞳の女の人がこっちを見てニコニコしている。
「あ、いえ…。今日旅に出たばかりの未熟者です…。」
「…あああんだとぉ~。ウィスキーを持ってこい。」
男はもう完全に酔っぱらっている。
「あなたはもう飲まなくていいから~。はいはい、寝ましょうね~。」
「…なんだとぉ…。 ……。」
女の人はまるで子どもを寝かしつけるかのように男の背中をポンポンと叩いた。
「ごめんね~。この人、こんなで。君はこの人に何か用があったようだけど、今日はもう無理かな。」
「そ、そうですか…。」
呆気にとられる私を見て、女の人はさらにニコッと笑った。
「私はサマナーのキャメリア。そしてこの酔っぱらいはシーフのクロッカス。君は?」
「あ…、私は、アイリスと申します。」
私はしどろもどろに答えた。
「あ、あの…それより、サマナー?シーフ?って何ですか…?」
「あぁ、いわゆる職業だよ!」
「…職業、ですか?」
「そう! みんな、自分の特技を生かして戦うのさ。君は…。」
キャメリアは私の身体を舐めるように見回した。
私は母から持たされた弓と矢を携えていた。
「君は、その弓と矢で戦うのかな? いわゆるアーチャーってわけだね。」
「あ、アーチャー…!?」
私はその響きにひと時の感動を覚えた。
するとキャメリアは私の顔をじっくりと眺めた後に、言った。
「ふふ。君、面白いなぁ。ちょっとうちのギルドにおいでよ。」
「ふぇっ!?」
「いいからいいから。ほら。行くよ。」
キャメリアは立ちあがり、コートを身に纏う。
一瞬髪の隙間から見えたイヤリングが驚くほど光り輝いていた。
よく見たらブーツも格好良い。これが大人の女性というやつなのか?
「クロッカス、起きて。行くよ~。」
「…ふがぁ。…イテテ、何すんだあぁ。」
さっき寝かせたのは自分なのに…と内心ツッコミを入れながら、私はキャメリアの後に続いて歩いた。


PR

旅は道連れ シーン1

1.
――どこまで逃げれば良いの!?
私はとにかく逃げるのに必死だった。
巨大な怪物が牙をむいてどこまでも追いかけてくるのだ。
私は走りながら少し後ろを振り返る。
亀? 恐竜? それともドラゴン?
何なのかよく分からないけど、分かっているのは私を狙っていることだけ。
もしもあんな怪物に捕まったりしたら食い殺されてしまうだろう。
だが辺りは平原。申し訳程度に生えている木など、隠れ場所にはならない。
「だ、誰か!! 助けてー!!!」
走りながら叫んだ声もむなしく、灰色の空に溶けていく。
どこまでも続く地平線に人の影などあるはずもなかった。
「あっ!!!」
その時、私は太い木の根に足をすくわれ、転んでしまった。
顔を上げると、そこには目を光らせた怪物の姿。
逃げ、逃げなきゃ…!
「痛っ…!」
私は足をくじいてしまっていた。
これではもう、走れない。
――こんなところで死ぬのかな、私…。
皆を振り払って村を飛び出してきたのに、このザマ。
「ご、ごめ…んなさい…。ごめんなさい…。」
私は涙が止まらなかった。
ちゃんと母の言うことを聞いていればよかった。
私はここで、誰の役にも立てずに死ぬんだ。
「おい。何、モンスターに謝罪してんだ?」
「…ふぇっ!?」
急に聞こえた声に驚き顔を上げると、そこには一人の男が立っていた。
右手には短剣。左手には…煙草?
「…ああ。助けてください。怪物が、襲ってきて…って、ええ!?」
振り返るといつの間にか怪物は倒れていた。この人が倒したのだろうか?
「あ、あぁ…。助けてくださってありがとうございます…。」
「別に構わん。こんなモンスター、寝ながらでも狩れる。」
男は白い煙を吐きながら、怪物の死骸を漁っている。
私は一度に色んな出来事がありすぎて、少しの間ぼーっとしてしまっていた。
「ちっ、目ぼしいドロップは無しか。…おい。何見てる。」
「あ…、いえ…何でも…ありません。」
「ふん。」
男はバッグを持ち上げ、歩き出す。
「じゃあな。せいぜい気を付けろ。道なりに歩けばモンスターには遭わねえ。」
「あっ、待ってください。私、アイリスと申します。あなたのお名前は…。」
「…名乗るほどの者じゃねえよ。じゃあな。」
気がつけば男の姿は見えなくなっていた。
しばらくぼんやりしていた私は、ふと我に返った。
「痛っ…、そういえば、足をくじいたんだっけ。街まで歩けるかな…。」
私は立ちあがろうと手をつく。
そのとき、私の手に何かが触れた。
「…?」
そこには、赤い液体が入った瓶が転がっていた。
――さっきの人がくれたんだ!
おそらくこれはヒールポーション。
私は心の中で何度も感謝をし切れないほど感謝をした。
一気に飲み干すと、もう足の痛みはなくなっていた。



カタカナナオンネ

こんばんは。
イオンモールでガチ迷子の風です。

不要不急の外出は自粛してRSライフを楽しみましょう!




兄貴、ノリがいいッス!




(…いいのかそれで?)




今日は

月末にあった、えいにゃさんのカタカナ事件





…突如始まる!






どうやらチャットがカタカナになってしまうえいにゃさん





直らないどころか悪化する一方







ナイトさんの腹筋はもうバキバキだよ!








その後、色々試行錯誤するも…

どれも上手くいかず!



 
 (訳:まぁ 別に)


 (訳:このPCだからいいやw)





ビールを飲ませてもらえない鬼神











しかしこれで終わりではなかった…











!?









オK


www




放置中のログを見返しても笑える

今日も楽しい翼でした(´∀`*)ケラケラ




おまけ



深夜に1くんとペアでゲリオ討伐!


 

入った瞬間1くんが落ち…


急にひとりぼっちになった私の




虚無感たるや

(画像クリックして拡大してみてね!)



その後ちゃんと戻ってきました(ノ∀`*)ホッ



ではまた(。・ェ・。)ノシ

プロフィール

HN:
風の詩。
自己紹介:

MMORPG「RED STONE」ブリッジ鯖でまったり活動しています。GHで寝ていることが多いです。
ほぼチャット勢なので、情報に関しては疎いです。マイペース更新。

X(旧twitter) → @kaze_redstone

カレンダー

03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30

ブログ内検索

最新コメント

[09/03 風の詩。]
[08/26 WIZRAIN]
[01/16 風]
[01/15 らぶまちん]
[04/16 ないと]

キャラクター紹介


☆風の詩。(FIランサ)
所属:わくわく★てっかてっか(くつろぎステG)


○風の妖精(置物リトル)
所属:ANGELEYES(変態ステG)


○白の季節(導きサマナ)
所属:☆天下無双☆(ほんわかステG)


○春ひさぎ(物理戦士)
所属:アップル(金鯖新設G)

コピーライト


Copyright (c) 2025 L&K Logic Korea Co., Ltd. All Rights Reserved.
当サイトで利用している画像及びデータは、L&K Co., Ltd.に帰属します。
許可無くご利用又は転用する事は出来ませんので、予めご了承下さい。

広告